医療施設の設計と緑の計画

病院に庭があり、緑の意義を理解する医療スタッフがいて、緑が好きで緑と共にいたい患者様がいる。これだけ条件が揃っている場合でも、上手くいかないことがあります。庭が、荒れて、不快な印象を与えるようになったり、維持管理のお荷物になってしまうことも。とてももったいないことです。

様々な理由があります。「最初に緑を活用する前提で計画していない」こと。そして、「意図が共有されていない」こと、「管理の仕組み・利用の仕組みがない」ことなどなど。

施主、建築設計士、造園設計士、ゼネコン、造園会社、そして管理スタッフ、医療スタッフと、多くの人が携わる中で、想いを共有し現実に維持管理を継続していくのは確かに難しいことかもしれません。

しかし、どこかに方法はあるはず。今回、どうすれば病院の庭・緑地空間が活きたものになるのかを探り、「計画時点でできることはないだろうか?」と考えていく勉強会を、建築や造園の設計に携わる皆様と開催していくことにしました。

まず1回目に、病院緑化の研究をされてきた岩崎先生をお招きします。

1月29日(水)18:30~20:00  大阪市中央区(最寄駅:天満橋駅)で開催します。

お申し込みをお待ちしています!

お申込先 : info@greenhospital.jp  

*お名前・所属・電話番号・「1/29勉強会参加希望」とお書きの上、お申し込みください。

*席数が限られていますので、参加ご希望の方はお早めにお申し込みください。定員になり次第締め切りいたします。

*主に設計などに携わる方を対象としていますが、それ以外にこの分野に興味を持っている方にも参加していただけます。

*Green Hospital Project*  https://www.greenhospital.jp

”病院の緑”見学会「適寿リハビリテーション病院」

園芸療法研究会西日本が主催する病院見学会へ。

神戸市の適寿リハビリテーション病院を訪問し、理事長の公文先生、園芸療法士として、常勤で働かれている中西さんのお話を伺い、見学しました。

短い時間の間に、何人もの患者様がスタッフと共に庭を歩き、足を止め、植物の小さな変化を捉え、鯉に餌を与えている様子。

たくさんの野菜たちは、中西さんが学んできた有機農法の技ですくすくと成長していました。みんなが育てた野菜が食卓に並ぶ日は、完食される患者様が多いのだとか。

これほど生き物のたくましい力を感じることができる病院は、なかなかありませんが(リスク管理という理由で、生き物の気配は消されていくことが多いのです!とても残念ではありますが、病院のタイプによっては必要なことでしょう。いつも複雑な気持ちになります)
こちらでは自然に当たり前のように緑を目一杯活用されていました。まさに、病院の一つの文化。理事長の強い思いと、それに応えるスタッフが作ってきた適寿リハビリテーション病院ならではの病院緑化・園芸療法を見せていただくことができました。

今回訪れた適寿リハビリテーション病院はこちらです。 http://www.tekiju.com/

*Green Hospital Project*  https://www.greenhospital.jp

コスモスがあるということ

【関屋病院プロジェクト⑤】

初夏の代表的な花、コスモス。関屋病院の屋上庭園「あおぞら庭園」に、季節を感じる花を植えたいというスタッフの皆様の声を受けて、コスモス畑を企画しました。

患者様が来るたびに成長が楽しめるよう、苗ではなくタネから育てました。8/20の様子。
大きく育ってきました! コスモスが咲きますよ、とアピールする看板を追加。9/10の様子。
患者様・スタッフの皆様へ、「ご自由に看板」を設置。9/30の様子。

コスモスは珍しくもなく、その季節になればどこででも見られる花。

入院されている患者様にとって、そんな馴染みのあるコスモスが近くにあることが大切なんです、とリハビリテーションのスタッフが話してくれました。そして、「コスモスを見に行きましょう」「摘みに行きましょう」という声をかけて、一緒に見に行く時間がとても貴重なのだと。

コスモスの次に菜の花を植えることとしましょう。そして、春を心待ちにすることにしましょう。

*医療法人弘生会 関屋病院* http://kouseikai-sekiya.or.jp/

*Green Hospital Project*  https://www.greenhospital.jp

”病院の緑”見学会「関西ろうさい病院ホスピタルパーク」

病院見学会「関西ろうさい病院ホスピタルパーク」を開催しました。

なぜ、病院にこのような広い庭があるのか、どう活用され、どう維持管理されているのか?

沢山の疑問に、園芸療法士の佐々木さんが丁寧に、率直に答えてくださりました。特に、ボランティアの活躍とその仕組みについて、とても感じるところが多かったです。

このホスピタルパーク、もともと駐車場を予定していた土地だったとか。「病院には庭が必要だ!」と思った施主担当者が、浅野房世先生(今は園芸療法学会の理事長です)と出会い、実現したのだと聞きました。

患者様がスタッフと散策されるだけでなく、近所の方々にとっても貴重な緑の空間になっているとのこと。参加された皆様にとっても、丁寧に管理された緑に癒される時間となりました。

暑いなか、ご参加いただきました皆様、ありがとうございました!

今回訪れた関西ろうさい病院のホスピタルパークについて。 https://www.kansaih.johas.go.jp/info/hospark.html

*Green Hospital Project*  https://www.greenhospital.jp

「これからの医療と緑を考える」勉強会、開催しました!

2019年8月17日、「これからの病院と緑〜植物の療法的効果を取り入れるために〜」を開催しました。

勉強会では、岩崎先生が長年かけて蓄積された研究成果を通して、緑が健康に役立つメカニズムや効果について教えていただきました。様々な病院緑化の事例紹介を通して、患者様やスタッフに活用される緑と活用されていない緑は何が違うのか? 具体的な事例が示される岩崎先生のお話はとてもわかりやすく、熱く、未来志向で勇気付けられた時間となりました。

千葉大学の岩崎先生
Green Hospital Projectの紹介もさせていただきました。

交流会では、参加者一人一人が「どのような取り組みをしているのか」、「どのような取り組みをしたいのか」、「困っていること」を発表し、参加者が抱える共通の課題について、取り組む方向性や協力し合える点がたくさんあることを発見しました。

交流会では、ご自身の活動や困っていることをシェア。
交流会にも、たくさんの方が参加されました。同じ想いを持つ仲間との出会いに感謝!

園芸療法や病院緑化を進める上で、実践者が「緑が誰の健康に、どのように、どの程度役立つのか」説得力を持って説明できることは欠かせないと感じています。今回の勉強会・交流会を通して、病院と緑をテーマとして研究されてきた岩崎先生との出会いは、実践者が自信を持って活動を続け、エビデンスに基づいた活動を行なっていくために、価値のあることだと感じます。

今回は、当初の予想を超える方が参加され、嬉しい驚きでした! 造園業・ガーデナー・園芸療法士、医療スタッフ・病院の施設管理担当者など、医療と緑に繋がる多くの人たちと共に、学ぶことができて幸せな時間でした。

たくさんのご参加、ありがとうございました!

医療施設向けのパンフレットができました

たくさんの想いを込めて立ち上げたGreen Hospital Project。

少しでも多くの医療福祉施設が、緑の力を活用するきっかけになってほしいと思い、医療福祉施設向けのパンフレットを作りました。

ご希望がありましたらお送りします。ぜひご連絡ください。

パンフレットご希望の方は、こちら(info@greenhospital.jp)に送り先・必要部数をおしらせください。

*Green Hospital Project*  https://www.greenhospital.jp

*Facebookへのいいね、もお願いします* https://www.facebook.com/greenhospital.jp/

悲しみに寄り添う緑

【関屋病院プロジェクトレポート④】

関屋病院のプロジェクトが始まる頃、「こちらは、実は大切な場所なのです」と職員の方に教えてもらった場所があります。それは霊安室の扉を開けたところにある花壇です。

大切なご家族とのお別れの場面で、枯れた植物やむき出しの土をお見せしたくないと、職員の方々はなんども植栽を試みたそうです。でも、なかなか良い状態を保つのが難しかったとのこと。

日陰であり、しかも大粒の雨水が花壇の上にある階段の隙間からぼとぼとと落ちてくる。。。確かに、植物を育てるにはとても厳しい場所です。

そこで、植栽を一から検討し直し、リフォームすることにしました。

まず、職員の皆様が、花壇や床をペンキで塗り直し、ボトボトと水が植物を直撃しないよう階段の隙間をカバーしました。

次に、職員の皆様とGreen Hospital Projectのメンバーで植栽を行いました。植物は、日陰に強く大きな雨粒に負けない強さをもつ低木や宿根草のなかで、明るく優しい雰囲気のものを選びました。

小さな植栽帯ですが、大切な花壇。優しい色の花が、これから少しずつ咲いてくる予定です。この花々や緑が、ご家族や職員の気持ちに少しでも寄り添えますように。

*医療法人弘生会 関屋病院* http://kouseikai-sekiya.or.jp/

*Green Hospital Project*  https://www.greenhospital.jp

初夏の花壇へ

【福田総合病院プロジェクトレポート②】

大阪・枚方市の福田総合病院では、初夏から秋にかけて玄関を彩るお花たちを植えました。

今回も、「植栽会」として企画。いつもこの病院にお世話になっているから、と一緒に植えてくださる方がいらっしゃいました。

この玄関は、リハビリの散歩ルートになっているようです。作業中、次から次と、患者様とリハビリスタッフが訪れます。ひとしきりのお花談義の最後には「またお花を見に来ましょうね」と声を掛け合っていました。お花の存在が、外に出るための、リハビリをするための動機になれば、とても嬉しいことです。

待合室のポスター。職員の方々が作ってくださいました。
植物の紹介するリーフレットも用意してくださいました。
日照条件が厳しい花壇。耐陰性があること、華やかであること、色が明るいこと、花季が長いこと、などが花選びの条件となりました。
1回目の植栽会で植えたフェイジョア。
日が当たる場所では、綺麗な花を咲かせてくれました。

*福田総合病院* ホームページはこちらです http://fukuda-hsp.jp/

*福田総合病院プロジェクト①* 「患者様をお迎えする緑」

*Green Hospital Project*  https://www.greenhospital.jp

「これからの医療と緑」を考えよう

8月8日、私たちの活動は1年目を迎えます。この節目に、千葉大学の岩崎先生をお迎えした勉強会を企画しています。

医療福祉施設において、庭そして緑は、どうあるべきでしょうか? 緑がその役割を果たすために、私たちはそれぞれの立場で、何ができるのでしょうか? 

岩崎先生が長年研究されてきたお話や、国内外の事例を通して、これからの医療と緑を考えるための機会にしたいと思っています。

医療福祉施設の経営に関わる皆様、建築造園設計・緑業界・医療福祉業界の皆様、そして、いつか家族やご自身が医療施設にお世話になるだろう全ての皆様に聞いていただきたいお話です。 お申し込み、お待ちしています。

★お申込先★ info@greenhospital.jp 

お名前・電話番号・所属をお書きの上、申し込みください。先着順となります。

樹名板づくり

【関屋病院プロジェクト③】

本格的な春を前に、屋上庭園の植物に「樹名板」を作りました。

樹名板の板は、近くの森で活動する森林インストラクターの矢野学さんをはじめ、地域に住むたくさんの手を経て病院に届きました。病院の敷地内で伐採されたカキノキも樹名板に変身しました。

まずは、樹名板になる木がどんな木なのかを学びます。
それぞれ、色も香りも手触りも違います。木のお話をお聞きするのはとても楽しい時間でした。

樹名板には、「名前」と「患者さんに紹介したいこと」そして「絵」を書くことにしました。花が咲く頃を楽しみに待てるように、少しでも楽しい会話が生まれるように、と言葉を選び、絵を描いていきます。

フォントや文字の大きさを決めることで、グッと見やすくなります。大切な一手間。

完成した樹名板は、とてもカラフルで楽しいものになりました。患者さんと植物をつなぐ役割だけでなく、職員の皆様の想いを届ける役割も果たしてくれそうです。

思いがけず、地域の緑を愛する方々とのつながりが生まれる機会にもなった樹名板作り。協力していただいた地域の皆様、本当にありがとうございました!

*医療法人弘生会 関屋病院* http://kouseikai-sekiya.or.jp/

*Green Hospital Project*  https://www.greenhospital.jp